2016年05月09日

ズートピア

[75点]@チネチッタ

 ……。
 見終わって、ものすごく贅沢な感想を抱いてます。
 完璧すぎてつまらない。

 「人種の坩堝」である不平等な社会を、うまく「動物」へ置き換え、差別とその克服をさりげなく明るく、相棒ものの古典的なフォーマットに的確に乗せながら描いて、それでいて古びていない意外性のある展開、ここぞというところで鮮やかに回収される伏線……。
 もうね、これが「初めて見るストーリー映画」の子供は、この先何を見ても面白く感じられないんじゃないか、てくらい完璧。

 でも、世界が完璧に作りこまれているならば、そこに生きるキャラや起きるできごとは不完全で不合理な部分が少なからず含まれるはずなのです。現実がそうであるように。この作品はそこも完璧なので、手応えが変です。リアルなのにリアルじゃない。

 あるいは、「動物を人間ぽくアニメーション」という点が完璧で、まるで実写映画のように作っているので、マダガスカル3みたいな「リアルを超越したド肝を抜くアニメーション」はこの作品にはないのです。

 ホント、贅沢な感想ではあるのだけれど、もう少しスキがあってこそ魅力的になりそうな、そんな作品だったように思えます。



 ……まぁ、本音を言えばね。
 絶対激萌えキャラだと思っていたジュディが、あんまり萌えなかったかなー、と……そう、何が完璧でスキがないって、この娘だよ!
 「生まれがマイノリティ」以外に弱点がなくってさ。それでいて、「マイノリティ」であることの壁はわりとあっさりクリアして、彼女が得る最大の挫折は「差別を乗り越えるために行動した結果、別の差別の加害者になった→弱者だと思ってたら強者だった」という点なので、誰かが支えて救う話じゃないわけで。
 ある意味非常に現代的で、この点も実にリアル。なのだけれど、萌えはしない。強気ガールは、ここぞというとこで弱みを見せてこそ萌えるのだ(セレスティーヌを見習え!)。そういう視点で見るほうが間違ってんのはわかってるけど、惜しい実に惜しい。



↓コレ、マジで気になる……録音可能時間がもう少し長けりゃ……。
ディズニー ズートピア 録音再生! ジュディのニンジン型レコーダーペン -
ディズニー ズートピア 録音再生! ジュディのニンジン型レコーダーペン
posted by アッシュ at 16:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする