2017年03月28日

3月のライオン -前編-

[60点]@チネチッタ

 ……決して面白くないわけではないのですが。
 「るろうに剣心」同様、大友監督はマンガ的な表現を排し、ストイックにまとめてきました。それどころか「将棋」すら瞬間的にしか見せず、顔のアップを多用した心理表現合戦の様相で、特に後藤vs島田は圧巻。

 しかし、それが行き過ぎていて何か手ごたえが変。黙々としかし対峙して進める将棋という競技の特性上、この作品で「モノローグの多用」は適切な心理表現の手法であるにもかかわらず、大友監督はそれさえ最小限に切り捨ててしまっています(逆に使わなくていいところで使っている)。そのため説明不足が限界を超えています。

 「幸田家の過去」以外、各キャラの背景を全く出さないのでキャラが立ち切りません。将棋のクラス分けを一切説明せずに「A級なめんな」とか言っても意味がありません。
 「見た目不健康だから」二階堂は病気で、いきなり闘病を始め、「山形出身だから」島田はまじめな善人キャラ、その程度しか背景がないんです。それでいいの?
 とりわけ大きいミスは、この脚色だと、主人公桐山が「伸び悩んでいる」が表現できていません。るろ剣で佐藤健まかせだった部分、今回は神木龍之介に丸投げにしたつもりなのでしょうか。
 というか、将棋シーンは連戦連勝で、島田戦で「初めての敗北を喫した」という表現ですから、「周囲を置き去りにするほど将棋が強すぎて孤高になった」という設定に変えた、としか見えません。なのに、格下に見える二階堂がいきなり、「自分の将棋をしろ、伸び悩んでる」とか言い出すわけです。

 二階堂は原作に寄せすぎて熱演すぎて、キモい(誉めてる)くらいなんですが。染谷将太がここまでやれるとは思わなかったです。一方、有村架純はミスキャストでしょう。子供時代を演じた子の方が圧倒的に怖く、負けています。


 後篇どうしようかなぁ……イジメシーンがある作品とか、今あんまり見たくないんだけどなぁ。でも、個人的にこの作品を見る最大のモチベーションは、スピッツの名曲「春のうた」が後篇主題歌になってるってところでもあり……。



るろうに剣心 -
るろうに剣心
posted by アッシュ at 17:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする