2017年06月16日

怪物はささやく

[65点]@TOHOシネマズ川崎

 アメリカ・スペイン合作、スタッフの多くはスペイン人でイギリス文学ベストセラーの映画化、というよくわからない組み合わせ。
 リーアム・ニーソンがモーションキャプチャーでモンスター役を演じています。また、シガニー・ウィーバーがどこにでもいそうな「おばあちゃん」演じてるの、初めて見ました。時間は残酷よな……。

 内容的には、母の難病+少年の成長というプロットにおいては標準的、むしろ単純といってもよい何かだと思います。ラストシーンが中盤で読めます。標準が悪いわけではないですが、もっと面白く盛り上げる作品、いくらもありましょう。
 また、冒頭の展開がもろにコレで、主人公をケアしないのが「前提」になっている、学校の描写は正直不快。主人公が「罰を欲していた」のはわかるけど、なぜ「彼だけは殴っていい」ことになったのか?


 しかし映像の作り込みが素人目にも面白く、画面と演技だけで状況を丁寧に「読ませて」いくうまさがあって、飽きはきません。踏切の使い方とか、時計の曲面ガラスへの映り込みとか、記憶に残る印象的な映画と思います。
 とりわけ、二回差し挟まれるアニメーションパートがとても上質で美しい。あの絵だけで一本長編が見てみたいです。



96時間 (字幕版) -
96時間 (字幕版)
posted by アッシュ at 12:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月12日

ローガン

[55点]@ユナイテッドシネマズアクアシティお台場

 んー、いい映画と思うけど、僕はダメでした。
 だってさぁ。主人公が事態の理解をいっさい拒絶し、他のキャラはいっさい説明しようとしない状況が、開始からえんえん1時間くらい続くんだぜ? どんだけ観客を突き放すんだよ。
 それを過ぎると、説明のターンがあって物語の視界が一気に広がるのだけど、そこまでで僕はもう、完全に感情移入の扉を閉ざされた感じで、あとはずーっと他人事で遠巻きに見てました。

 また、ヒロインのローラは、「完全に社会から隔絶されていた」が前提のキャラで、だから社会や家族を知っていく過程が重要なポイントなのに、馬の遊具に乗るとか音楽聞くとか、そういうシーンを「置いているだけ」な不自然さ、わざとらしさを感じます。何より、「手をつなぐ」という超目玉シーンに伏線なしってアホすぎ。
 で、それっぽくイノセントなシーンを並べておいて最後に思いっきり業を背負わせるやり方は、「それがいい」という人もいるかもしれないけど僕は好きになれんです。



 例の邦題の問題は、僕は「ドリーム」というクッソ陳腐なメインタイトルの方にイラッとしてたので、改題されてより悪くなった気がしてます。ただ、時代背景から言ってキング牧師の演説が内容に噛んでくる可能性があるので、見るまではあまり dis らんでおこうと思います。



ウルヴァリン: SAMURAI  (字幕版) -
ウルヴァリン: SAMURAI (字幕版)
posted by アッシュ at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月05日

短評(おじいちゃんはデブゴン/ゴールド)


 いつものゴニョゴニョから始めますってぇと、「天下りをあっせんしてた事務次官が、在職中からずっと買春三昧、かつそれが認知されても公表されず罪にも問われず退職、税金から退職金5000万円ご進呈」って、法的にも倫理的にも真っ黒で、取り繕いようのない行政の醜態。これこそ「内閣が二つ吹き飛ぶ爆弾」だと思うんですが、よくこの直撃をかわしたな安倍政権スゲー、ってのが率直な感想です。
 そんで、素人目にも信憑性皆無の怪文書をトップ記事にしてこれをアシストした朝日新聞て、チョー政府の犬(棒。


おじいちゃんはデブゴン
[60点]
@新宿武蔵野館
 このタイトルにして内容が重すぎ、スッキリもせず、国際色を出そうとして敵組織を3方面に分断したもんでくっちゃくちゃになったストーリーは、さすがに誉められたものではないのですが。

 一世を風靡したアクションスターが、今や手技しかまともに見せられない有様でも。シーンの終わりに息を切らせてばかりでも(アレ演技でなくてガチだよね……)。
 それでも、腹の肉で突きを滑らせて仕留めるとか、最後に決める大技が「全体重かけて背骨をへし折る」とか、やっぱりこれはサモ・ハンだからこそ、彼が老いてこそ作れた映画なわけで。
 何度か書いたけど、僕は高倉健や菅原文太に、老いてこそ作れるこんな風な映画をやってほしかったと、そう思わずにはいられないのです。


ゴールド -金塊の行方-
[65点]
@TOHOシネマズ川崎
 1995年に起きた Bre-X事件と呼ばれる投資詐欺の実話を元にした、探鉱師と投資会社、つまりは古き良き山師と現代の山師が、くんずほぐれつする狂騒曲。時代が1988年に変更されてるのは、「インターネット時代でないほうがいい」という判断?
 最後のオチが、完璧な伏線の回収で、ストーリー的には素晴らしくキマります。しかし、本作はどっちかというと、マシュー・マコノヒーの憑依系演技をひたすら楽しむタイプの作品で、彼にはどこまでもどこまでも 49er の流れを汲むアゲアゲな山師でいてほしかったなー、というのがホンネです。「ボーキサイトの鉱脈は、あるはずだけどまだ掘ってない」じゃん? 行かなくちゃさ!


燃えよデブゴン/正義への招待拳 [DVD] -
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posted by アッシュ at 17:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月03日

バイオハザード ヴェンデッタ

[40点]@ユナイテッドシネマアクアシティお台場

 「もうない」って書いたはずの、3・4人で世界の運命ぶん回す日本産3Dアニメーション、キター! よもやここまでクッソつまんないとは!

 デキ以前の問題でさ。最初の1時間くらい、マジで「どっかで見たものの焼き直し」しかないのよ。あ、たぶん次こういう展開が来るなと思ったら、ホントそのままそうなるんだよ!
 ゲームの再現、っていう感じでもないし、クリエーターなら絶対意識してるはずの、「独自性」とか「新奇性」で客の目を引こうという思想が、きれいさっぱり抜けてるとしか思えないの!
 ゾンビ映画なんてさ、とりあえず作れば売れるってんで、登場人物少人数のパターナリズムで個々のシーンを無駄に長引かせて安価に作ろうと考えるわけで。グローバル化でインドでも作るワケでさ! ゾンビもののトップブランドを冠して、不気味の谷を越えようかっていう精密アニメーションで作る映画が、なんでワザワザそんな低いレベルでやんねんっていう!

 「結婚式」でやっと、「新しい」っぽく見えるシーンが出てきて、「NY襲撃」の展開がきてやっと、安い実写では撮れないなと思えるシーンが出てきます。でもそこがもうクライマックスで、かつ率直に言ってショボい。もっと盛り上がるやり方があったはず。
 ガンカタっぽい格闘シーンは良かったし、ラスボス粘り腰展開のあまりのバカバカしさに、「よし許す」とちょっとだけ思えたけど、僕ならプロデューサーをぶん殴ってでも、アレがツカミ、悪くとも中ボスの物語を考えるけどね!

 じゃああるべきラスボスはって? 「ゾンビ化した後でもワクチン投与で人間に戻れる設定」なら、どんな3流でも「レベッカ=ラスボス」をまず考えるでしょう。それでやっと「陳腐」と評せるレベルの作品だよコレ。
 ていうか、冒頭で「家族や友人を殺せるか?」って話をしているんだから、脚本家は絶対そういう葛藤のある展開を書いてたはず。でもたぶん「ラスボスはでかいワルでないとダメじゃね?」みたいな凡庸極まりない意見が通ってああなったんだ。

 これで娯楽になると思えるってどんな才能だ。この辻本某とかいう監督はどんな経歴を経れば映画一本任されるほどの立場になれたんだ? 過去作を調べてみ……あ、ごめん、もうノーコメントで……。



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posted by アッシュ at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする