2006年01月28日

プライドと偏見

[65点]
 この映画は、実のところ、ぜんぜん見たいリストのうちに入ってなかったのです。しかし、こちらでツンデレ頂上決戦とまで書かれては、ツンデレスキーとしては見に行かぬわけにはいかんですよ。武装錬金ピリオドのカラー見開きでマジ泣きしたんだ、こちとら!

 さて、品川プリンスシネマのレイトショーは大盛況でした。……「博士の愛した数式」と「有頂天ホテル」のせいで。開始時刻がこの二作に挟まれた本作の立場はなく、自分が入った時点ではトータルで十五人くらい、しかも男性は自分含めて二人だけ。もう一人は外人さんで、たぶん品プリの宿泊客で、他の二作が邦画なんで本作を選ぶしかなかったとみえます。
 世のツンデレスキーどもはいったい何をやってるんだ!
 えぇいこの感覚は「ヘイフラワーとキルトシュー」を見たときも思ったぞ、あの時も周りは女性ばかりで、世のぷに萌えどもはいったい何を……
 あー……えー……そうそう、「プライドと偏見」の話でした。


 最初に───この作品は、私がこれまで見てきた中で最もタイトルカットが美しいです。
 普通に、「ある背景」にタイトル文字がフェイドインしてフェイドアウトしていくだけなのですが、とにかく美しい。さらに、このタイトルの美しさがクライマックスをも生かします。この辺りを見るだけでも価値がありますよ。
 監督さんはこの作品が長編デビューだそうですが、ベタな映像はままあるものの、随所に美へのこだわりやチャレンジがあり、見応えを感じました。
 圧巻なのは前半で何度か行われる舞踏会。迫力のダンスシーンと、有頂天ホテルもかくやの長回し。


 内容は、ぶっちゃけ、少女マンガinビクトリア朝。キーラ・ナイトレイ演ずる下級貴族(土地の名士というくらい)の娘エリザベスが、ある上流階級の男性ダーシーと出会い、はじめは「あんなヤツ、大っキライ! サイテー!」と思っていたのに、「実はスキスキ★」に移ろいつつ誤解や身分の壁を乗り越えて恋愛成就させます、という話。

 時代劇だからゆったり少しずつストーリーが進んでいくのかと思いきや、長い原作をダイジェストにしているらしく、快調なテンポでたるむことなく話が進んでいきます。ホント、ちょうど連載マンガを読んでいるくらい。


 ただ……そう……なんていうか。
 そんなふうに最初から最後まで対ツンデレ少女マンガビジョンで見ちゃったんで。
 ちょっと、辛かったの。以下ラストまでネタバレ。


 「デレ」そんだけかよ! と。
 エリザベスの「ツン」を引っ張りすぎ。
 確かに、ダーシーはツンデレがうまく同居していて、無骨ながらも恋する姿がなかなか魅力的だったのだけれど、オレが見たいのは男のデレじゃねぇんだ。

 さらに、エリザベスが「デレ」になるきっかけが、「ダーシーさんっておカネ出してくれるから親切」というのは、純粋ジャパニーズな我々には辛いです。まぁ、向こうの時代の価値観としては、そこが重要だったんでしょうけど。

 で、双方「デレ」となってラブラブする時間は正味三分。いやマジで!
 しかもキスシーンもウェディングドレスもないの! いやマジでマジで!

 キーラ・ナイトレイが「ツンだけどカワイイ」女性を演じさせたら世界一というのはわかった、よーーーーくわかったから!

 「デレ」が足りねぇ!
 我にもっと「デレ」を! 我にもっと「デレ」をっっ……!

 (深呼吸)

 ところでちょっと首を捻ったのが、エリザベスがダーシーのことを「大っキライ、フン!」から「キライなんだけど、ちょっと気になる?」と意識し出す重要なポイントとなる最初のダンスシーン。その最後で、字幕だと「以後気をつけます」ともんのすげーさらりと流されちゃうのですが、とたんに映像は際立った盛り上がりを見せるのです。

 字幕担当者は戸田奈津子。……超訳でぶっ飛ばしたろう、なっち?!
 他のシーンでも、どうも意訳オンリーの戸田字幕になってる感あり(まぁ、女性向けラブロマンスは戸田奈津子の得意とするところだろうし、そんなにひどい言葉遣いはなかったですけどね)。こうなると、原作をチェックしたくなってきたなぁ、うーん。
posted by アッシュ at 13:49| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン プライドと偏見  女性でこの作品が嫌いという人はなかなかいないのではないでしょうか? 18世紀末のイギリスの田舎を舞台にした貴族社会のお話なので、..
Weblog: シナリオ3人娘プラス1のシナリオ・センター大阪校日記
Tracked: 2006-05-26 14:00