2010年02月06日

パラノーマル・アクティビティ

[80点]@渋東シネタワー

 こんなイヤな映画は初めて見ました。
 ……見た方全員首肯してくださると確信しますが、「イヤな」は、この映画の場合、純然たる褒め言葉です。

 制作費150万円で興収90億円を叩き出したことで話題の作品。
 どうやら「ある女の子をつけねらうストーカー的な目に見えない何か」が家の中にいるらしく。ポルターガイストやらラップ音やら起きるもんですから、正体見せろや、と彼氏がベッドルームに監視カメラを仕掛けました。さぁ、寝てる間に何が起きる、というアイディアのPOVホラー。

 「おまえらとりあえずドア閉めて寝ろや」とか、ツッコミどころは山ほどありまして。話の整合性とかは考えないほうがよろしい(むしろ整っていないからこそリアルさが増してるといえそう)。また「POVホラー」としての評価なら、「●REC」の方が好きだし面白かったと思います。
 でも本作は、ベッドルームの固定カメラ映像に切り替わって「NIGHT #x」という文字が画像に出るたびに、「はーいこれから怖いこと起きますから! 画面に注目! 端々まで注目! あと耳もしっかり澄まして! なんか起きるよー、さーぁなんか起きるよー!」とスクリーンが毎回強迫してくるわけですよ。この「何度も何度もムリヤリ画面に集中させられる感」は確かに従来の映画にはなかった斬新な感覚であり、ヒットに結びついたアドバンテージだったといえましょう。
 ……でもイヤだよこの感覚! すっげーイヤ! 二度と味わいたくない!
 ……褒め言葉です。

 さらに、この映画がすごいのは、「アイディアが優れているから」だけではないのです。
 パラマウントは「リメイクして公開しようとしたが、オリジナルを超えられないと判断してやめた」そうです。実に正しい選択だったと思います(見てないんだけど、もしかして「フォースカインド」って本作のコピーキャット?)。
 ホントにね。主役のお姉さんが、あらゆる意味で演技してないんです。マジで素人のカメラが撮ったフツーのアメリカ女性なんです。すごく気に入ったのが体つき。ちょっとしまりがないんだけど、グラマラスでエロい。こんな体型のハリウッド女優はいません(タイタニック当時のケイト・ウィンスレットをすっぴんで出したらこんな感じだったかもしれない!)。

 しかもこの作品、「あからさまなフィクション(怪物など)はいっさい登場しない」ので、そのリアリティが極まってます。まれに「誰が撮っているのかわからない角度の映像」が混じるのが惜しいですが、基本的に、本当に素人が素人考えで撮影している映像しか使っていないようにみえます。
 この「素人」の徹底がすばらしかったといえるんではないでしょうか。
posted by アッシュ at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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