2011年01月23日

ハイブリッド刑事

[60点]@TOHOシネマズ日劇1

 新春一発目がこれなんて、映画ブログ数あれど、ウチだけだろうな。FROGMAN劇場最新作です。

 プロダクトプレイスメントをネタにする鷹の爪シリーズの感想で、「客がひとりも来なくても黒字」とさんざん書いてきたわけですが、ついにトヨタの全面協力を得て、40分の短編を1週間限定ながら「無料公開」を実現してしまった本作。
 ……個人的には、枠に囚われない FROGMAN のアレコレは「いいぞもっとやれ」と思うクチなのですが、映画業界はこんなことやってて本当にいいのか。

 ただ、ちょっとうまいなぁと思ったのは、これを「TOHO日劇1」に引っ張ってきたこと。無料が話題になったのでそれなりにキャパシティは必要なところ、948席という新宿ミラノ1に次ぐ日本で二番目の箱をあてがった。求心力が衰えた銀座のまして夜の回を埋めるアイディアとしてはかなり上策だったんではと思います。
 急遽舞台挨拶に立った FROGMAN 氏は「神をも恐れぬ所行」とおっしゃってましたが。


 内容はというと。
 全編トヨタのCMになっててもおかしくなかった本作ですが(観客全員承知で見に来てると思いますが)、宣伝の混ざり具合、ネタとしての組み込み方は、思ったより常識の範疇でした。
 ギャグのキレやゲストの扱いも、鷹の爪3より断然マシ。隙あらばこねこ刑事や幽霊刑事?が肩や背後でプルプル震えてるのがけっこう好きでした。ツカミの「ヨメのお好み焼き」が面白すぎて、それを越えるギャグがなかったのが難点か。


 たーだーしー。
 トヨタがスポンサーになるにあたり「ハイブリッド」という単語で話を作るというのが大前提だったのはわかります。
 しかしなんでそこで「別の公務員を兼務でやっている刑事=ハイブリッド刑事」という設定になんねん、と。

 この根本設定がクソつまらん。まったく生きていない。

 最高裁判所刑事とか税務署刑事に存在理由が全くなくて、あの二千人以上いるという刑事たちの中で、ストーリー上で必要な個性はこねこ刑事だけというていたらく(山さんのアレは強引すぎ)。
 なのに、最後のシメである例の如くの説教節ではなぜか、「公僕の在り方」をとうとうと説き始めます。ストーリーとテーマがまったくかけ離れていて、殺し合っているんです。

 さらに本作の場合、客はほぼ全員「トヨタの宣伝映画」だって承知で見に行ってるんですよ。しかし「宣伝ネタ」との噛み合わせも悪すぎ、っていうか、なんでトヨタのCFを見てる最中に、公共広告機構もやらない公務員批判を見せられなきゃならんの?

 総じて、「よくトヨタがこんなの許したな」と思ってしまうくらいの興ざめでした。
 こういうアホ手法を押し通せるのは現状彼らしかいないことはわかっていても、根本で方向性を間違えているので、このまま続けていくのはヤバい感じがします。
posted by アッシュ at 02:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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