2011年05月21日

スコット・ピルグリムvs邪悪な元カレ軍団

[50点]@109シネマズ川崎

 ぴりっと来ない。
 「ツウの評価が高い海外コメディ」で外れを引くことが続いてちょっとしんどい。
 「ホット・ファズ」はよかったのになぁ。

 映像はクールで格好良いのだけれど、格好良い映像には格好良い物語がのっかるべきなのだ。
 僕たちが格闘ゲームのヒーローのかっこいい演出に酔えるのは、それが「強い」という記号づけを、ゲームの作り手がきちんとしているからだ。
 ここにあるのは、単なるスクールカーストの底辺にいる厨二の妄想でしかない。感情移入も何もできない馬鹿フタマタ男が、全く理由なしにその「強い」表現だけ借りてきて強くなったのを見せて、それを「クールでしょ?」とドヤ顔されても、正直反応に困る。 「ホット・ファズ」で、「刑事映画が好きなだけのボンクラ」をきっちり「ヒーロー」まで昇華させたかの監督が、そこんとこわからずにやってた、というのはにわかに信じがたいのだが。

 翻訳の方向性が根本的に間違っている可能性も捨てきれないのだけど、面白さをそこに詰め込もうとしている意図はわかるのに、画面から伝わってくる価値観と自分の価値観に彼我の差がありすぎて、たぶん僕は今ヌード映画を見せられたムスリムみたいな顔をしてるんだと思う。「アレックス・ライダー」みたいに、「妄想を実体化する凄さを評価する」、って境地にもたどりつけそうにない。

 去年トリウッドで見たCAFによれば、カナダではこういうマンガ・アニメ・ゲームなサブカル表現を取り込んだ映像作品が多く作られ、評価もされてるみたいなんだけど、結局語られる物語はティーンエイジャーシットコムの域を出ていなかった。
 表現者がそれをしたいからしてるってだけで、映像と内容をリンクさせて効果的に演出する、って領域にはまだ達していないように思えた。

 この作品も結局そうなんじゃないのかな。


 あと、ものすごく肝心なポイント。
 ヒロインが両方ともかわいくない。
 ヒロインじゃなくて、あの妹ちゃんがずっと画面に出続けていたらどんなに幸福だったか……!
posted by アッシュ at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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