開業初日に新宿バルト9に行ってみました。
思ったことを少しつらつらと。
初日だからといって、驚くようなイベントやサービスはなく、地味な滑り出し。
フツーに入って映画見て出てきました。「映画を見る」目的の分には、他のシネコンと全然変わりはありません。
ホール内や座席は実によかったです。後頭部までしっかり背もたれがある座席で、ゆったりと見られます。
また、東映系の映画館ではどこも感じますが、接客に安心感があっていいですね。人が余ってるだけ、かもしれませんが。
ただ、ひとつ非常に気になることがあったのです。
これはホント個人的な感覚です。もしかしたら自分の感覚がダメなだけで、「緻密なリサーチ&計算の結果こういう造りになったんです! 今後はバルト9の『ラクシャリーなスペース』が標準になるんです!」とか言い切られたらそれまでですが。
エレベーターで9階に上がり、チケット売り場やコンセッションがあるロビーに入ったときに、ものすごい違和感があったんですよ。
オゾンロビーなる特殊な空調を使っていることや、イベント用のステージが高い位置にある、劇場風の造りの印象が強いせいかも知れませんが。
なんかね。
シネコンのロビーがね。
「ゆっくりくつろいでください感覚」で満ちてるんです。たぶんこれ、作った人たちにとっては、狙い通り! なんでしょうけど。私には違和感でした。
だいいち、そういう感覚があるわりには、腰掛ける場所はわずかしかなく、寄りかかるような場所もなく、「突っ立ってくつろいでください」という、ワケわかんない状況。
エレベーターの数とか、エスカレーターや通路の幅とかを勘案するに、全体的に「広さに余裕がない」ようなので、「ロビーにたむろっててくれないと困る」って事情があるのでしょうが。(←これホント、混雑したとき大丈夫なの? 自分は金曜夜だったので人は閑散としていたのだけれど、土日に行った方、どうでした?)
映画館は映画見るところなんで、ロビーは「さっさと通過する領域」で設計すべきだと思います、実際他の映画館はそうでしょう。「眺めのいい映画館」なんて惹句はまったく何をかいわんや……。
面積が狭いところに建てたビル内の、9階・11階・13階と三層になったシネコン、という時点で、類例のない構造でしょうから、思い通りになってない部分も多々あろうとは察しますが。
企図している「ラクシャリーなスペース」は、一観客としてはむしろ居心地の悪いものでしかなく、積極的に行きたくなる場所でない、が本音。新宿駅により近い、松竹ピカデリー跡のシネコンができたらどうなるか。
せめてレイトショー料金があればと思うのですが、これはまぁ、シネマチネ(平日昼間のみ割引)という現状の料金設定が新宿では妥当なのかな。
あと、毎日オールナイトっていう話はどうなったんでしょうか。中途半端に、終映時間が終電後に設定されています。これは吉凶どちらに転ぶのか。
ネット喫茶辺りで時間を潰す方法を知っている人たちでないとそうそう見に来られないわけで、少なくとも、「気まぐれセレクション」がその時間帯なのは、頭悪過ぎるのでは、と思ってしまいます。
最後に、もうひとつ。これはバルト9ではなく、ビル全体の問題ですが。
この構造で「地下鉄の駅に直結させてない」のはどういうこと? 地下一階の壁の向こうに地下道通ってるはずじゃん! つーか、外部から地下に下りるエスカレータと階段は、そのためのものじゃないの???
初日っから雨だったせいで、よけいに落胆が大きいです。ここでケチった結果が大ダメージにならないとよいのですが。
2007年02月10日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック