2014年11月25日

6歳のボクが、大人になるまで。

[80点]@TOHOシネマズシャンテ

 リチャード・リンクレイター監督は、オールタイムベスト級の傑作も撮るし逆にワースト級の駄作も撮る、ワケわからん実験作も作るしバジェット大作もきっちりまとめてくる、実に不思議な方です。
 少なくとも言えるのは、創作に対しものすごく貪欲で、枠を作ってないってこと。やれると思えば何でもやる、というのをちゃんと実践できるのは、ほんとスゴいと感服します。
 あと、この人にとってマリファナは麻薬のうちに入らない(笑。


 で、本作。
 ある男の子が成長し巣立つまでを描くストーリーを、本当に子役の成長にそのまま合わせて撮り上げた、信じがたい作品。撮影期間は実に12年、原題はまんま「BOYHOOD」。
 「そんなの思いついても誰もやんねぇよ!」というのを平然とやってのける、そこに痺れるあ これがリンクレイター監督の真骨頂か。

 ストーリーと呼ぶべきものはほとんどありません。実際、脚本は年ごとに書き足して作られていると思われ、その年に起きた出来事や、デジタルガジェットの変遷を織り込みながら、少年の家族の変遷、出会いと別れ、得た経験といった、「起きたこと」をとりとめなく並べていっている感じです。

 それでもね、なんか、スゴイんだわ。子役の成長がリアルに反映されていく、それだけでもスクリーン上に表現されると衝撃を覚えるのですが、それよりも、自分も年になってきたせいか、苦労を重ねるかーちゃんが、皺めいてたるんでいく姿がね、なんか、こう、クルんですよ。
 フリーダムに生きるとーちゃんも、最初は若々しいんですが、だんだんやっぱり皺めいてですね、はじめはひたすら子供らを引っ張り回していくのに、次第に後ろから見守るような立ち位置に変わっていくのが、なんかこう、ムズムズするんですよ。

 そういう自然な親子関係を、12年もかけて、きっちりやりきったプロフェッショナルなすべての関係者に脱帽。お疲れ様でした。


 あと、この作品の残念な失敗点をひとつだけ。
 姉役のローレライ・リンクレイターは監督の娘さんなんだけど、12年の変遷をたどってみると完全なミスキャスト。身内びいきをするなとかそういうんじゃなくって、イーサン・ホークとパトリシア・アークェットの夫婦からこの肌の色・髪の色の子供が生まれるとは思えない、という意味で。



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posted by アッシュ at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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