2015年04月20日

アニメミライ2015

[65点]@TOHOシネマズ新宿

 さて、アニメアワード以外で公開するのかしないのかなかなかはっきりしなかった今年は、全国7館での一週間限定上映となりました。もう終わってるところもあります。……TOHOシネマズ新宿オープンに合わせたにしては、告知がすごく薄かった気がするんだけど、ちゃんと席埋まってるんだろうか。

 今年は低調。というか、どこも手堅くまとめてきた印象で、度肝を抜くとかアーティスティックに走るとか挑戦的な姿勢なのはありません。
 「アキの奏で」「音楽少女」は萌えも加味した今風の演出(しかも両方音楽もの)で、「ハッピーカムカム」「クミとチューリップ」は、古いスタイルが一周回って新しく見える、みたいな感じ。


「アキの奏で」J.C.STAFF
 行き詰まりを感じているプロ和太鼓奏者が故郷に呼び戻されて自己の原点に立ち返って、という「おもひでぽろぽろ」的な作品。
 肝心の和太鼓パートに迫力がないのが致命的。音は素晴らしいので、映画館で見られてよかった……けどアニメとしてはどうなのか。「太鼓を叩く」が「同じ作画の繰り返し」なのはあるていど仕方ないとしても、そこに変化をつけて繰り返しに見せないテクニックって絶対あると思うんですよ。ていうか、もっとデフォルメを入れるべき。
 アニメーターが気合を入れてこれじゃ、3Dでモーションキャプチャーが最適な選択肢だね。でFAだよ?


「ハッピーカムカム」SynergySP
 TARAKO脚本、須田裕美子監督という「ちびまる子ちゃん」な組み合わせで、メイドロボットのつもりで「カーチャンロボット」を買っちゃった男の話。出だしの演出がひどくてどうなるかと思ったけど、きっちりいい人情話にまとめてきました。本当の母親がなぜあれほど非人間的だったのか、にもう少し説明があってもよかったかも。
 アニメ演出としてはめちゃ古いタイプですが、それはそれで伝統芸的な。


「音楽少女」スタジオディーン
 女の子ふたりがユニット組んでライブデビュー、までのなんやかや。MMDな蒼姫ラピスのゲスト出演やら2頭身SDキャラ演出とかしやがるから、最後の「演奏」にどれだけ弾けてくれるかと思ったのに、たいしたことはなかった。つーか、いちばんリキが入ってたのはお風呂シーンじゃなかったか? そんで、なんか背景の作りがひどいと思ったら、監督はシャフト作品に関わってる人でした。
 現代のアニメの潮流をそのまんま持ってきた感じ、といえばそれまでだけど……。


「クミとチューリップ」手塚プロ
 手塚プロが「手塚治虫に捧ぐ」と銘打って出してきただけに気合が違い、今年はこれが図抜けてました。ツカミのバーチャルスケボーがすばらしい。
 また、この作品はセリフなしで、音楽のみ。「アキの奏で」と「音楽少女」がキンキン響く女の子声優を起用していて耳が痛いくらいだったので、すごく落ち着きます。
 内容は、手塚治虫的な未来世界で手塚治虫的なキャラと幼い子供が出会い、「次代に託す」話です。……託した結果が「音楽少女」かよ!(笑 まぁこの企画の「次代」はアニメーターであって、他は一線級が作ってる……はずなんだけどな。


 結局、今年はアニメミライな感じは少なかったような気がします。今までのアニメミライに実験的傾向が強すぎただけで、これが時代に即した本来のかたちかもしれませんが。
 あと、今年は「バトルもの」がなく、「動きの激しいアニメーション」で見せる作品がなくて結果的にどうも地味に見えました。それもまた、時代に即するという意味合いのテーマがあったのでしょうか。

 ……でも少なくとも、このアニメミライという企画で「シャフト的遠景に細かい人物が乗って、動画動かずにセリフのみなシーン」は完全排除したほうがいいと思うよ?



アニメミライ 2014 Blu-ray -
アニメミライ 2014 Blu-ray
posted by アッシュ at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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