2015年06月27日

攻殻機動隊 新劇場版

[70点]@TOHOシネマズ新宿

 ARISEの感想 -1- -2- -3- -4-

 ……友人何人かと一緒に見たのですが、うち一人は、本作が攻殻機動隊の設立までを描くARISEシリーズの最終章と理解しておらず、「新劇場版というから押井版のリメイクだと思っていた」由。
 うん、このタイトルはちょっと卑怯だと僕も思います。なんでタイトルにARISEつけないんでしょうか。

 さて、この ARISE は、「ファイアスターター」という記憶改竄ウィルスをめぐる物語でした。電脳の記憶改竄自体は、原作ではツカミにも近い扱いで投入されるネタですから、「攻殻設立前」のエピソードとしてそこを掘り下げ、彼らが勃興し始めた電脳犯罪に翻弄される駆け出しな一面を見せ続けたのは上手かったと思います。

 ただ、その掘り下げを本作でどうまとめたか、というと微妙で、「ファイアスターターを作ったのは誰か」はわかったわけですが、じゃあなぜ悪意をもってばら撒かれたのか、という部分は「ビジネスだから」って理由しか見当たらないんですよね。
 「情報化された未来に特有の悪意」という感覚は薄く、原作のリスペクトというよりは「借りてきてこじつけた」感が強いです。というか、「草薙素子が紆余曲折の末たどり着いた原作における究極の境地」に「当たり前のように先駆者がいて、すべてはその領域からの浸食」と読み取れる結末は、ちょっといただけないなぁ。

 とはいえ、もとより情報化未来のリアリティはさておいてエンタメを、という志向ははじめから明確だったので、そこを云々しても仕方ない気はします。若さと勢いのあるアクションは言うことなしです。
 ハリウッドのスカーレット・ヨハンソン版の「原作」的な方向性かもしれませんね。あっちはガチな電脳思想とか描かないでしょうから。



攻殻機動隊 (1)    KCデラックス -
攻殻機動隊 (1) KCデラックス
posted by アッシュ at 17:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック