2016年07月08日

疑惑のチャンピオン

[55点]@シネリーブル池袋

 ツール・ド・フランス7連覇を達成したランス・アームストロングの薬物使用疑惑問題の映像化。

 うーむ、いろいろ演出に凝ってるのはわかるんだけど……史実ベースの話を時系列通りに並べてるので仕方ないとはいえ、とにかく抑揚に欠け、ちっとも盛り上がりません。
 昨日今日で語られているように見えて実はロングスパンな話で、ジャーナリズム・薬物検査技術側による追及の進展のなさが酷く、ほぼ無能にしか見えないのが難点の一。
 それから、「ツール・ド・フランスに優勝することそれ自体がどれほどの栄誉か」という根源の描写が欠けていて、そこが薬物で汚されることの重みがあまり伝わってこないのが主因だと思います。

 「えぇやん、ドーピングくらい。今までもみんなやってたんやし。それで金と名誉手に入るんやし」てくらいにカジュアルなんですよね。彼が「癌の克服者」であることから、「どん底から這い上がるハングリーさ」は否定せず、「薬に耐えるのも人間の度量のうち」的な認識もさりげなく出ていたり。
 アメリカ人は自転車競技自体には興味ねぇよって割り切りつつ、薬物問題については、他の分野でもカジュアルに薬物が蔓延するアメリカの問題意識を真摯に切り取って作ったのであろう、とはわかるのですが……。

 結果、競技そのものや、その影響で敗者に甘んじた競技者たちへの目配せはほぼありません。そういう勝者のみをピックアップする姿勢が、勝利絶対主義からの薬物蔓延を助長しちゃうんじゃないかな、と思ってしまいます。これでいいのかなぁ?


 それにしてもなんだな、この邦題で自転車モノっていうと、……「弱虫ペダル」は全然関係ないからね!



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posted by アッシュ at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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