2017年02月08日

短評(血煙の石川五ェ門/ドクターストレンジ/未来を花束にして)


Lupin the IIIrd -血煙の石川五ェ門-
[75点]
@バルト9
 前作の次元編は、背景を説明しない点が残念にも思えたんだけど、今作のバッサリ感はいっそすがすがしい。ストーリー的に背後にあるものをあえて全部はぎ取って空っぽにして、ただ強敵との対決にだけ注力してすっぱすっぱ切り捨てていく。
 そしてできあがるのが、五ェ門の斬鉄剣が、装飾を剥ぎ取った白木拵えになる理由の物語、というね……とにかくカッコいい、ザ・小池健アワー、ケレンみ全開の1時間を堪能せよ。


ドクター・ストレンジ
[65点]
@ムービル
 「厨二病」とかいいますが、いい大人が「魔法」を考察してその原理とか効果とかに凝りだすとキリがないわけで……ましてや天下のスタン・リー&マーベルコミックスがそれをおっぱじめた、となると!
 本作は東洋のスピリチュアル路線をメインにしてマゼコゼしているために、ストーリーからギミックからアクションから、必要以上にめんどくさい代物が出来上がっています。率直に言ってわかりづらく、日本人的には(それこそアニメによくありがちな)わりと単純な話に見えるのですが、全然すっきりしません。
 しかし戦闘シーンのVFXだけは、そのめんどくさいこだわりがとてつもなくよい方向へ振り切れていて、ダイナミックでアーティスティックでカッコいい。すごく「映画を見た」満足感がありました。


未来を花束にして
[45点]
@TOHOシネマズシャンテ
 予想と違った。酷い映画だった。……だって、主人公ってばガチ過激派ですぜ!
 それも、途中で刑事が詰問するとおり、運動のトップにとって使い勝手のいい先兵になるよう、家庭崩壊すら辞さないほど都合よく洗脳された人を、徹底して「気高い犠牲者」に描写するんだもの。
 ……いやさ、実際に女性参政権が成立したのが1918年ってことは、それどう考えても「世界大戦のドサクサ」ですがな。実力行使=既得権益者の不利益に直結する労働争議とは違うんだから、彼女らの行動は「脅迫」以外の意味を持たないテロそのもので、むしろ願望の実現を後退させただけとしか読み取れない。なのに「可哀想な人たちの抵抗する姿はすばらしい」とか「マスコミ沙汰にさえなりゃ正義」という、リベラルのいちばんダメなメンタリティを美化して直球でぶん投げるのは、意図的なのか素なのか……。
 そういや、運動の中心にいたパンクハースト夫人を演じるメリル・ストリープが、反差別のつもりで自身の差別的思想を露わにしてしまった話がちょうど持ち上がってるっけね……。



LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 [Blu-ray] -
LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 [Blu-ray]
posted by アッシュ at 14:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/446791808

この記事へのトラックバック