2017年03月29日

パッセンジャー

[70点]@ユナイテッドシネマ豊洲

 よくできた佳品SF。ここでの「SF」はサイエンス・フィクションではなく、「スペース・ファンタジー」です。宇宙っぽいカッコよさげな絵作り(無重力プールは最高だった!)になってますが、考証を気にしてはいけないタイプの話。決して、「気圧順応の時間短すぎじゃね?」とか言ってはいけません。

 そんでもって「ファンタジー」です。クリス・プラットとジェニファー・ローレンスが宇宙ふたりぼっちになってしまう話で、ふたりきりですから当然あれやこれやあるわけですが、進展がびっくりするほどピュアピュアです。ヒロインの名前が「オーロラ」で、つまり「眠れる森の美女」を重ねてくるという念の入れよう。
 クライマックスはともかく序盤から中盤にかけての展開は、ふたりの関係だけに的を絞ったロマンス。「現代において、いっさい邪魔を入れないラブロマンスは構築可能か」というチャレンジだったのでは? とさえ思います。
 孤独な宇宙の中で、どういう感情が生まれどのように変遷していくのか。本当にそれだけを描写していく丁寧な作りに見ごたえがありました。


 序盤の「助産師」「メッセージ送信」という単語が伏線に見えて、そうすると「乗客乗員全員起こして『飛べ! 人類2』路線に入る」が結末かと思っていたので、そこらへんはっきりさせないラストはちょっとマイナスでしょうか。
 (推測ですけど、「全員起こす」でない場合、あのふたりから始めて80年以上世代を重ねる=キリスト教的にはタブーであろう近親相姦が必須になる、ってのがネックだったのかも?)。

(<4/11 追記>
  あ、なるほどそういうことだったのか!


 もうひとつ、これも担当者が内容を見てないレベルの酷い邦題です。ふたりの物語なのだから、原題通り複数形でないと意味が通りません。「パッセンジャーズ」で何が問題なの?



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posted by アッシュ at 17:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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